鋼記録

公認会計士の試験勉強のライフログをメインに、映画の感想とゲームログを時々更新する(予定の)ブログ。

スノーピアサー(シネマシティ)

 
★★★★(超おもしろかったー)
 

 
 
 
以下ネタバレ。
 

 

 
 
 
 
 
 
 
・予告編とTwitter経由で見ようと思いやした。
・元々フランスの漫画?が原作のようでグルグル世界中を回り続ける列車(永久機関!猪木だ。)という設定が最高。
・とにかく肉弾戦が圧倒的。列車内が人類の世界全てなので銃の弾が不足してるという設定が良い。そのため殺し合いは銃撃戦ではなくて斧や鉈でやり合う。
・特に中盤の制圧部隊との全面対決は凄まじい。で、ハッピーニューイヤー時の中断の緩和。そこからトンネルの暗闇での一方的な殺戮。さらにマッチを思い出して火を持ってこさせる展開。痺れた。
・ただ、このシーンもっと残虐に猟奇的にいけたのではないのかなあと。首チョンパ。腕や手や足がボトリ。頭がカチ割って血がドバーッとか。レイティングを気にしてあまりできなかったのかもしれない。
・凄い肉弾戦シーンがあるから余計に後半に銃をついに投入するというシーンが際立った気がする。ついに銃撃戦に移行したか。
・序盤の人類の生き残りが列車のみに存在という突飛過ぎる設定を馴染ませてる間に終盤の展開のための布石をサラッと置いてるのも良い。赤い紙とか子供を測ってるのは何故かとか。あと74%の台詞とか。
・終盤の展開は驚いた。でもやり過ぎたから死で代償を払ってもらったというのはチト無理があるんじゃないのかなあ。現場の制圧隊長みたいな奴の暴走とかにしておけば良かったような。
・最後に支配者側に取り込まれそうになるカーティスが小さい子供を見つけて戻るってシーンも良い。ちゃんとヨナの透視ができるという設定が最後に活きてる。
・そこは壁じゃなくて扉だぜっていうのも良い。ゼロサムゲームな列車内の支配構造を変えるっていう革命ではなく、ゲームそのものの列車をブッ壊すという発想。
・ラストのシロクマが現れるシーン。ちゃんと外の気温が下がってきてるという描写もさり気なく入れて後でソン・ガンホが解説するのも良かった。 
・ただ突飛過ぎる設定なので色々と気になる点も。水やらなんやらも完全リサイクルだ。魚で寿司を提供はまだ分かるけど家畜はどうやって増やしてんだ?肉処理場はあったけど。補給はまあ永久機関エンジンだから良いのか。
・20年近く走り続けてるけど線路や橋のメンテはどうしてんだ?とか子供が生まれてるけど医療機関は?ウィルフォード産業とはいうけど他の企業は?そもそもこの列車内経済ってどうなってんだ?貨幣あるの?学校はあるけどそもそも政治はどうなってんだ?ザックリ数をカウントしてるけど名前とか管理方法どうなってんの?言語も違うみたいだけどこの列車内しか人類は居ないんだから統一した方がよくね?20年近く経ってるんだし…いや!やっぱいちいち厳密に考えても意味ねえ!そこを厳密にしていく事に意味のある映画じゃないよね。永久機関だし。
・そもそも人類を管理する目的云々はまあ見逃すとしても、富裕層の支配階級と貧困層の奴隷階級を分けるメリットをもう少し突き詰めた方が良かったような。ウィルフォードが「いや、ミンナ平等にあのプロテインを食うってなるのは俺はゴメンだよ。ステーキが食いたいもん。俺が作ったエンジンだしさ。」的なエゴ台詞とかでも良いし。
・車両ごとの世界の扱いは結構謎というか面白かった。給水セクションとか魚セクション、肉セクション、教育学校セクション位までは分かるけどクラブ(踊る方)セクションって!しかもVIP席風のキャバクラセクションはまた別車両だった気が。スゲエ力入れてる!あと銃撃戦を展開したサウナ?みたいなセクションも謎。
ソン・ガンホはやる気があるんだか無いんだかの掴み所のない感じで良かった。コ・アソンっていう子は量産型鈴木杏みたいな感じだった。なんといってもメイソン総理役のティルダ・スウィントンだなあ。パンチ効き過ぎ。強烈なインパクトだった。観終わった後で本来の顔を見て度肝を抜かれた。
・英語の台詞を避けるために翻訳機を通じたコミュニケーションという形式にしたのかな。
・それにしても美女が1人も居なかったな。これは凄いことだ。ラブシーンも一切無し。これも良い。
 
(2014年2月7日 シネマシティ)